ホルモン剤を飲むとむくみやすい?その原因と対策

ホルモン剤を服用すると、むくみの副作用が現れることがあります。しかし、一口にホルモン剤といっても種類は一つではありません。ここでは、ホルモン剤の特徴とむくみが起こるメカニズムについてご紹介します。薬の性質を理解して対策をしていきましょう。

ホルモン剤とは

ホルモン剤とは、体内で分泌されるホルモンを化学的に合成した薬のことを言います。ホルモン剤は分泌機能に障害がある病気の治療に使用されており、以下のタイプがあります。

女性ホルモンの薬

女性ホルモン剤とは、女性ホルモンのバランスを調整するために作られた薬です。主に婦人科系の病気のホルモン療法に使用されます。女性ホルモンの薬には、経口避妊薬のピルや、更年期障害の治療に使用されるエストロゲン単剤、プロゲステロン単剤、2つを一緒に投与する混合剤などがあります。

また、子宮筋腫、子宮内膜症の治療に使用されるホルモン剤のリュープリン、スプレキュア、プラノバール、ヤーズ、ルナベル。乳がん治療薬の抗エストロゲン剤、LH-RHアゴニスト製剤、アロマターゼ阻害剤。不妊治療に使用される排卵誘発剤、黄体ホルモン製剤などが、症状に合わせて使用されます。

副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)

副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)とは、抗炎症作用、タンパク質分解作用、糖代謝の作用があるホルモン剤です。副腎皮質ホルモン剤はアトピー性皮膚炎やかぶれの治療薬として知られていますが、その他にも関節リウマチ、肺炎、喘息の治療薬としても有効性があるとされます。

さまざまな病気の治療薬として使用される副腎皮質ホルモン剤ですが、薬の抗炎症作用には体の免疫力を低下させる副作用があり、薬の使用中は感染症に対して免疫力が低下するとされます。また、皮膚の細胞分裂が正常にできなくなることで、皮膚が薄くなる菲薄(ひはく)化や毛細血管が肌に浮かび上がる毛細血管拡張が現れることも報告されています。

むくみは副作用?

ホルモン剤を使用することで体に現れるむくみには、どのような原因があるのでしょうか。そのメカニズムをここからは解説いたします。

ホルモンバランスの変化で起きやすい

ホルモン剤を使用することで現れるむくみは、薬の使用でホルモンのバランスの乱れが生じていると考えられます。ホルモンバランスの乱れは、自律神経の働きに影響して血流障害を引き起こし、むくみが起こりやすい環境になります。

プロゲステロンの影響

女性ホルモン剤の使用でむくみの症状が現れた場合は、プロゲステロンの影響が考えられます。プロゲステロンには、体に栄養と水分をため込もうとする作用があります。そのため、体内の不要な水分や老廃物の排出が抑えられてしまい、むくみを招くことになります。

ムーンフェイスや腎機能低下

副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)を長期間にわたり大量に使用すると、顔が満月のように丸くなるムーンフェイスと呼ばれる副作用が出ることもあります。また、副腎皮質ホルモン剤の効果には個人差があり、場合によっては長期使用で腎機能低下を引き起こして、むくみにつながることも考えられます。

足のむくみ

むくみの症状が足に出た場合は、次のような原因が考えられます。

女性ホルモン剤の影響

女性ホルモン剤の影響でプロゲステロンの量が増えると、体に水分や脂肪分などをため込む作用があるために、足がだるくむくみやすくなります。

更年期障害と同じ作用が?

ホルモン剤を服用することでホルモンバランスが変化すると、場合によっては更年期障害と同じように血液やリンパの流れが悪くなり、足のむくみが現れることもあります。

顔のむくみ

顔に現れるむくみには、以下のような原因で生じると考えられます。

ステロイドの副作用

顔のむくみには、ステロイドを長期に大量使用したことで脂肪の分解作用が変化し、顔に脂肪がついて満月のように丸くなるムーンフェイスがあります。

腎機能の低下で出やすい

腎機能の低下によるむくみは、すべての腎臓病に現れるわけではありません。主にネフローゼ゙症候群、急性腎不全、慢性腎不全、急性糸球体腎炎などの末期症状の浮腫(むくみ)として見られます。

太る場合も

ホルモン剤の副作用では、場合によっては体が太ることもあります。その原因には次のようなものがあげられます。

食欲が増す

女性ホルモン剤の副作用では、食欲が増すこともあります。これにはプロゲステロンの影響が考えられており、プロゲステロンの性質である水分や栄養分を体にため込もうとする働きから、体が栄養を補給しようと食欲が増して、食べ過ぎてしまうケースがあります。

脂肪の吸収を促進する

女性ホルモンの分泌量の変化は、脂肪の吸収にも影響をあたえます。ホルモン剤の服用でプロゲステロンが優位になると、エストロゲンによる脂肪代謝の作用が低下して、脂肪の吸収を促進してしまいます。

対処法

ここまでは、むくみが起こる原因を解説してきましたが、次はむくみの対処法を見てみましょう。

食事のコントロール

むくみを解消するためには、塩分を多く含む食品を避けてバランスの良い食事をとることが重要です。また、アルコールの飲みすぎや冷たい水分の摂り過ぎもむくみを促進させるので控えるようにしましょう。

薬剤の変更や中止

ホルモン剤によるむくみの症状は、使用していた薬剤を中止すれば大半が解消されます。薬の副作用が現れたら薬剤の変更について、かかりつけの医師に相談してみましょう。

ステロイドは長期使用を避けたい

ステロイドの使用による副作用は、ほとんどの場合において長期使用したことが原因です。病院でのステロイド治療は、医師により投薬管理がされているため心配は少ないですが、長期使用は避けたいです。

まとめ

ホルモン剤には、女性ホルモン剤や副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)などがあり、さまざまな病気の治療に使用されています。これらを服用すると、むくみが現れることもありますが、主な原因にはホルモンバランスの乱れやストロイド剤の長期使用が考えられます。ホルモン剤の服用による副作用は、薬を変更することで改善することが可能です。症状に気づいたら、むくみを悪化させる食事は避けて、早めに医師に相談をしてみましょう。

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